– 伊藤さんの出身は金沢ですよね。 地元の金沢ではなく、なんで氷見でラーメン店をやろうと思ったんですか?
伊藤:元々、氷見市内の別のラーメン店で働いていて、その時から氷見市でラーメン店を開業したいと思ってたんです。金沢は、ラーメンに限らず、様々な飲食店や、観光に関するコンテンツ、とにかくモノ・コトに溢れていたんですが、氷見にはそれらがほとんどなかった。だからこそ、氷見の街で新しい価値を提供することに魅力を感じたんです。まだまだ氷見にラーメン店は、多くなかったですし。
– しばらく氷見に住んでいたとはいえ、慣れていない土地でお店はすんなり始められたんですか?
伊藤:最初はとても苦労しました。今思い返せば、お店を始めた当初はおいしくなかったかもしれません(笑)。地元が金沢の私が『氷見ラーメン』の看板を出すことへの反発も正直ありました。ただ『氷見』という地名を店名に入れるからには、もっと氷見のことを知ろうと図書館にこもって氷見の歴史・文化を勉強して、それをアイデアとしてラーメンに取り入れて独自の味を追求していきました。すると少しずつ地元のお客さんからの反応も変わってきて、「最近うまなってきたねか」などと声をかけて頂くことも増え、それがとても嬉しかった。
– 「氷見ラーメン」「上庄ラーメン」「祇園ラーメン」などと、他のラーメン屋では見られない名前のラーメンがメニュー表に並んでますが、これらのラーメンはどうやって生まれるんですか?
伊藤:氷見の地名や氷見の祭りにちなんだ名前をラーメンにつけています。それらの文化をラーメンの上でどうやったら表現できるかを考え、その中で自分が理想とする味をとにかく追求した先に、自分が納得いったものだけをメニューとしてお出ししています。それが結果として店の個性に繋がっているかなと思います。
– これからこの氷見の街で、この『氷見ラーメン』をどんなお店にしていきたいですか?
伊藤:氷見には色々なおいしいラーメン店がありますし、これからもっと氷見にラーメン店が出来て、より氷見のラーメンが盛り上がって欲しいと思っています。氷見の名物として、ブリや氷見うどん、氷見牛と並んで氷見のラーメンがあがる日がいつか来るといいですよね。
当店「氷見ラーメン」に関しては、まずは、お客様に喜んで頂けるラーメンを提供し続けること。まだまだ完成形じゃないんです。普通、お客さんってその店に満足しなかったら、何も言わずに行かなくなるじゃないですか?でも、氷見の人って、厳しい意見もちゃんと言ってくれる。だから私はよりおいしいラーメンを追求し続けられるし、そういう厳しい意見をくれた方々が、今では常連になってくれていることにとてもやりがいを感じます。この温かさこそが、氷見の魅力なんじゃないかな。
氷見ラーメン
住所 / 富山県氷見市丸の内12-7
営業時間 / 11:30〜14:00(L.O. 13:30) 18:00〜3:00(L.O. 2:30)
定休日 / 月曜日
TEL / 0766-72-1813
HP / http://kst-corp.jp/himiramen/himiramen
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