INTERVIEW #

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商店街に創業から70年続く、氷見の台所

吉田幸史さん(お食事処よしだや)

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2020.11.13 UP

創業から70年、『お食事処よしだや』は、氷見の人々の台所として、3世代のファミリーや会社員、年配の夫婦など多世代に愛されてきた食堂だ。スタッフが布やフェルトでつくった手芸の食品サンプルが並ぶ店舗前のショーケースからは、『よしだや』特有のアットホームな雰囲気が漂い、店内に入れば、100種類以上のオリジナリティ溢れるメニューの出迎えに、何を食べようか随分悩んでしまうこともしばしば。昨年からお店を引き継いだという吉田幸史さんに話を伺った。

– 吉田さんが『お食事処よしだや』を継ぐまでにはどんな経緯があったんですか?

吉田:金沢の大学を卒業してからは、運送業の営業として会社員をやっていました。その後、特に家業を継ぐためではないのですが、なんとなく15年前に氷見に戻って来て、料理の経験が無いながらもこの店を手伝いながら調理師免許を取得しました。

ショーウィンドウに飾られたフェルトで作られたメニューサンプル。

– 店内に入ってびっくりするのが豊富なメニューです。どれくらいのメニューがあるんですかね?なんでこんなにたくさんあるんですか?

吉田:ちゃんと数えては無いですが、現在は100種類以上のメニューがあります。一代目のおじいちゃんの時はうどん、丼ぶり、中華そばのメニューがあって、いわゆる「ザ・食堂」という形態でやっていました。父の時から洋食も取り入れて、洋食メニューも増えて、そのうち喫茶としても利用してほしいという思いで喫茶メニューも充実させていきました。お客さんからの「あれが欲しい。」、「これ作れる?」などの要望を聞いていたら、いつのまにかこんなメニュー数になってしまいました(笑)。

– お店を続けていく中でこだわっていることや、工夫している点はありますか?

吉田:業務用の食品に頼らずにカレーは小麦粉を炒めるところから作ったり、チャーシューも自家製で作ったりなど、手間を惜しまずに手作りにこだわっています。既存のメニューも時代に合わせながら少しづつ改良しているんですよ。あとは、子供からお年寄りまで誰でも気軽に入ってきやすい雰囲気づくりを心掛けていますね。最近では、お子さん連れで気兼ねなく来てもらえるように個室スペースとキッズスペースを作ったり、あとは手芸が得意なスタッフがままごと用のおもちゃを作って、自由に持って帰ってもらったりもしています。

スタッフの方のお手製のフェルトおもちゃ。

– 今後、お店を運営していくにあたって心掛けていることはありますか?

吉田:商店街に昔からあるこの場所でしか出せない雰囲気がある気がするんです。インスタ映えとかそういうものよりも、その空気感を大切にしていきたいですね。スタッフの方にも恵まれていて、常連のお客さんにもたくさん来て頂いて、みんなにお店を支えてもらいながら続けることができています。新しいことをどんどん始めるのも良いと思いますが、日々積み重ねてそれを継続していくことも大事だし、とても大変なことだと思っています。

お食事処よしだや

住所 / 富山県氷見市中央町9-7
TEL / 0766-72-0508
営業時間 / 9:00〜20:00
定休日 / 水曜日

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