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夜明け間近の“break”。挑戦が今始まる。

2021.03.29 UP

2021年3月、氷見市中央町にチャレンジショップ“break”がオープンする。海の見えるこの場所で、様々な挑戦が始まろうとしている。

文 / 小林弘二

チャレンジショップとは-

氷見まちづくり協議会では、エリアマネジメント事業の一環として、まちなかの賑わい創出とエリア価値の向上、創業(開業)者のスタートアップ環境の整備を目的に、中央町の空き店舗を活用した複合施設を整備した。整備したこの場所は、市内だけでなく県内でも有数の観光客が大勢訪れる観光地である、ひみ番屋街の近隣に位置し、他にもひみの海探検館や商店街、目の前の光景には漁港の風情も感じ取ることができるロケーションである。

 

空間づくりのコンセプト-

この空き店舗は、水産加工業や飲食店を経て、構造躯体のみが残るスケルトンの状態であった。前述したロケーションの良さと特徴ある建物の外観、時間が積み重ねてきた良き古さを活かしながら上品で小洒落た空間になるよう配慮し、飲食用1区画と物販用2区画の計3店舗が出店できる複合施設へと生まれ変わった。内装の仕様や設備は最低限のものを取り揃え、出店者それぞれが店舗づくりできる余白を残し、ここでブレイクした出店者がまちなかへと繰り出し、まちなかの活性化につながることを期待する。

改装前の建物の様子。

今なお残る「脇沢水産」の看板は当時の面影を映し、積み重ねた時間を物語っている。

 

“break”という名称に込められた思い-

チャレンジショップの名称は“break”。直訳すれば「壊す、中断する」となるが、課題や障壁を突破する「break through」や休息・憩いの「break time」と「break」の後に続く単語で意味合いが変わる。この場所が創業(開業)者にとって「break through」できる場所であり、市民や利用者にとって憩いの「break time」を提供できる場所であることの願いが込められている。

 


“break”の出店者が出揃う-

2020年12月から出店者を募集、選考の末、出店者3名が出揃った。それぞれの個性が混ざりシナジー(相乗効果)を生む場づくりがこれから始まる。

左から>

【飲食区画出店者】
魚料理専門のダイニングバー
「サカナとサウナ SEAFOOD STAND」
近森光雄(通称:昆布)さん

【物販区画出店者】
MADE IN HIMI グッズ販売店
「氷見つの遊び場」
中村晋作さん(株式会社トライプリント)

【物販区画出店者】
美容と健康をテーマにしたお店
「RAINBOW Style」
石丸優香さん
 


出店者同士が知恵を出し合い協力すれば、ポテンシャルは未知数。氷見まちづくり協議会もバックアップのみならずまちなかの賑わい創出に向けたイベントなどを仕掛けていく。“break”と出店者のチャレンジは夜明け前。陽の目を浴びる日を心待ちにしているのは、筆者だけではないだろう。

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